フェブラリーステークス(GⅠ)

今回はJRA所属の女性騎手として初めてGIに騎乗する藤田菜七子騎手について触れていこうと思います。

騎乗馬はコパノキッキング

ただのGⅠ出走であればそこまでの話題にはならないですが、騎乗するコパノキッキングは実績的にも人気的にもフェブラリーステークスを制する可能性が十分ある馬であることがポイントです。

普段であれば藤田菜七子騎手がレースに出走する際、騎乗馬が「菜七子人気」で実力よりも人気する傾向が良く見られますが、しかしながら今回に限っては、「藤田菜七子が乗るならコパノキッキングは消し」という声も少なからずあり、3人気ではあるものの、少々オッズが高めという印象です。

G1レースは馬だけでなく、騎手も実力ジョッキー揃い。

まだまだ若手である藤田騎手にとっては、この時点での力差はもちろんのこと、経験の差も段違いであるため、当然と言えば当然のオッズなのかもしれません。

しかし、本当に藤田菜七子騎手が乗る事によって「コパノキッキングは消し」なのでしょうか?

データを見ていきます。

 

戦績データは堅実

2019年に入り、2/11開催までで藤田菜七子騎手は85レースに騎乗し、

戦績は 3 - 4 - 1 - 7 - 3 - 67

勝率0.035、連対率0.082、複勝率0.094 と、数字だけで見るとそこまでの成績ではありません。

 

しかしながら、ご存知でしょうか?

彼女が騎乗する馬の半分は2桁人気の馬。

その上、85レースに騎乗して、騎乗馬が5番人気以内であったのは、わずか15鞍のみ。

しかも、実際に掲示板に載った回数が18回と、5番人気以内であった鞍数の15よりも多いのは驚きです。

これは、彼女が確実に騎乗馬の力を十二分に発揮させていることがわかる数字じゃないでしょうか。

下記のレースでは、9番人気のワイプティアーズを見事1着に導いています。

2019.02.09 小倉 4歳上500万下 ワイプティアーズ 芝1800 9番人気 1着

 

騎乗馬の力を発揮させ、低人気馬に乗りながらもしっかりと勝ちをもぎ取っていることを考えると、

3 - 4 - 1 - 7 - 3 - 67

という戦績は、むしろものすごい数字とも言えます。

複勝率は10%近いですからね。

 

少なくとも「若手の、非力な女性騎手」という目で見ている人は、その偏見を一度取り除いた方がいいかもしれません。

 

では実際にGⅠで勝負になるのか?

そうはいっても、藤田騎手が普段乗っているレースは平場が多く、今年はまだ重賞にも乗っていません。

ましてやGⅠという大舞台は、輝かしい歴戦をもつ多くの実力派ジョッキーでさえ力が入ってしまうほど、別次元の空気感が漂うレースです。

そうなれば、GⅠ初騎乗で普段通りの力が出せるのか?と疑問をもつのは当たり前でしょう。

おそらく本人が一番それをわかっている事と思います。

 

ジョッキーのレジェンド的な存在でもある武豊騎手でも、はじめてのGⅠは6着に終わっています。

1987.11.08 京都 菊花賞(G1) レオテンザン 芝3000 6番人気 6着

もちろん、武豊騎手が騎乗したレオテンザンは6番人気の馬だったので、GⅠ初騎乗で人気通りの着順までもっていっていることも充分すごいのですが;

もし、これを藤田騎手も実現する事ができれば、コパノキッキングは馬券内に食い込んでくることになります。

 

結論

藤田菜七子騎手が騎乗するから、という理由でコパノキッキングが大コケする事はまず考えにくいでしょう。

しかしながら、他の実力馬、実力ジョッキーの前に、120%の結果を出すのはなかなかに厳しいのかなというのもひとつの意見。

騎乗馬がディープインパクト並みの化け物であれば話は別ですが、今回のメンバーでそこまで抜きんでた存在であるわけではありません。

という点から考えると、コパノキッキングが1着をとり、初騎乗初G1制覇というのは確率的になかなか低いようにも思えます。

しかし、考察でも述べたように、落ち着いた騎乗で、馬を気持ちよくは知らせることだけに専念できた場合、馬券内はかなり可能性があると思っています。

よって、コパノキッキングは2着、3着という位置づけで馬券を組み立てるのがいいでしょう。

 

1着候補としては、人気馬インティに加え、私は②ユラノトを推したいと思います。

前走根岸ステークスでは、奇しくもコパノキッキングに敗れましたが、力差はそこまであるわけではありません。

直線でスピードに乗るまでに少し時間がかかるため、直線の長い東京コースは一番合っており、今回も内枠から好スタートをきれれば一発は十分ありえます。

加えて、調教でも坂路で過去最高の時計 51.4 - 12.1 という数字が出ており、全体時計も上りからも最高の出来かと思われます。

 

基本的にはやはり前走に同コースの東京の重賞を走っている方が有利である統計データもあり、根岸ステークス組は近年とくにフェブラリーステークスに相性がいいです。

同じ根岸S組のコパノキッキングが上記の理由、インティは前走中京、ゴールドドリームにいたっては今年初で前走は大井ということも考えれば、現在の8番人気というのはあまりにも軽視されている気がしてなりません。

フェブラリーステークス(G1)買い目

馬券形式 買い目 ベット荷重
単勝・複勝 ★★★★★
馬連 ② - ⑥ ★★★★★
②⑥ - ①③⑧⑪⑬⑭ ★★★
3連単 ②⑥ - ②⑥ - ①③⑧⑪⑬⑭