
今でもふと思い出しては泣く時があります。
競馬をやってきて、一番つらかった、いや進行形で一番つらい出来事。
『後藤浩輝』が亡くなったことは、今でも受け止め切れていません。
ごってぃーは騎手の中でもひときわ異彩を放つ存在で、若い頃は尖っていた時期もあったのでアンチも多かったかもしれませんが、彼を愛してやまない人は本当にたくさんいました。
自分もその一人です。
決して順風満帆じゃなかった騎手人生。
後半は日本を代表するトップージョッキーになっていたけど、初めは勝ち星を挙げるのも、重賞を勝つのも、GⅠを勝つのも苦難の連続で。
トップジョッキーになったらなったで今度はケガをくり返し、辛いリハビリを幾度も重ね、その度に不死鳥のように復活していた。
だけど誰よりも努力し、誰よりも人の痛みがわかる分、常に笑顔をみんなにみせていた、とにかくかっこいい男でした。
彼が逝ってしまった時、あまりのショックから競馬をすることができず、一度このブログの更新をやめました。
「どうして」、「なんで」、「嫌だ」、そんな思いがずっと頭の中から消えなかったのです。
そして結局、このブログが再開するまでにかかった時間は4年。悲しみが癒えたわけではないし、ブログの更新が止まったと同時に自分の中でもあの時のまま時間がとまっています。
過去に、これに似た経験を一度体験していたことがあります。それは、X JAPANの「hide」が亡くなった時。
だからごってぃーが亡くなったと知った時は、hideのことがフラッシュバックし、あまりにも同じような流れと、衝撃と、悲しみで、精神状態がギリギリのところまで落ちたのを覚えています。
勝利インタビューでふざける姿、
いつでも人を楽しませたい一心で見せていた笑顔、
そんな姿からにじみ出る彼の人に対する優しさが大好きでした。
そしていつも真剣に競馬に向き合う彼の姿勢が大好きでした。
彼の屈託ない笑顔が大好きでした…
でも、彼はもういません。
その笑顔を見ることができないのは、今なお辛くてしょうがない。
ただのいちファンである自分ですらいまだにこんなつらいのですから、身近にいた人たちはきっと想像を絶する辛さかと思います。
自分で命を絶つことは許されることではないかもしれない。
でも周りにいた人たちはきっと自分を責めてしまう。
「どうして何も気付いてあげられなかったのか」
ごってぃー、今年も悲しみ苦しい思いをしている人がたくさんいるよ。
本当は先月の27日にこの記事をアップしようとしていましたが、感極まりキーが打てず、一か月が経ってしまいました。
ごってぃー。
今頃なにしてるのかな?
元気にしていればいいんだけど。
娘さんは今年で7歳…きっとごってぃーならソォーッと家族を見に行ってそうだね(笑)
そういえば四位さんが騎手引退して調教師になるんだよ。ごってぃー知ってるかな?
それに、今年も命日にはSNS上でたくさんのごってぃーへのメッセージを見かけたよ。
みんな想いは同じだと思う。
やり場のない気持ちをSNSにぶつけるしかなくて。せめてそんな言葉たちがごってぃーに届いていればいいんだけど。
やっぱり寂しいよ、ごってぃー。