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この記事は「第80回 皐月賞(GⅠ)」の予想記事です。
どうもキラです。
今回は第80回 皐月賞(GⅠ)のデータ考察を行っていきます。
皐月賞とは
皐月賞は「最も速い馬が勝つ」という言われる3歳クラシック3冠の1冠目に位置づけられたGⅠレースです。創設は1939年と歴史は古く、イギリスの2000ギニーを模して「横浜農林省賞典四歳呼馬」として横浜競馬場の芝1850mで施行。その後、開催地を東京、中山へ、距離も1850mから2000mへと幾度かの変遷を経て、名前も今の「皐月賞」に変わり中山競馬場・芝2000mで定着しています。また、1984年よりグレード制を導入、GⅠに格付けされ、5着までの馬には東京優駿(日本ダービー)の優先出走権が与えられることとなっています。
1995年より指定交流競走とされ、地方競馬所属馬も出走可能に。外国産馬も2002年から出走可能となり、そして2010年からは国際競走に指定され、現在は外国馬も出走可能になっています。
レースレコード(GⅠ昇格後)は2017年のアルアインの 1:57.8 。
皐月賞(GⅠ)コースデータ
中山・芝2000m
弥生賞ディープインパクト記念や中山金杯と同条件のコースで、内回りコースを使用します。
コースの特徴
- 全4コーナーを回る小回りコース。必然的に内を通る馬が有利。
- 最後の直線は日本屈指の2.2mの急勾配が潜んでいる。しかも距離が短いことから差し切るには相当の脚力がいる。
- 馬場が荒れやすく、時計がかかりやすい傾向。逃げ・先行有利
- 一転して9月においては野芝主体でおこわれるため高速馬場になりやすい。意図せず加速してしまうことから故障も多い。
有利データ(2017~2019年統計)
枠順
枠順 | 成績 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
1 | 10-16-23-161 | 4.8% | 23.3% |
2 | 13-14-18-174 | 5.9% | 20.5% |
3 | 15-15-21-173 | 6.7% | 22.8% |
4 | 20-15-21-178 | 8.5% | 23.9% |
5 | 23-18-16-189 | 9.3% | 23.2% |
6 | 16-27-10-202 | 6.3% | 20.8% |
7 | 15-21-25-224 | 5.3% | 21.4% |
8 | 29-15-8-250 | 9.6% | 17.2% |
複勝率こそ低めだが8枠は勝率が高め。ここで外の不利は思考から外しても良い。
また内枠の勝率が低め。ただ、ここ3年の中山・芝2000mの2-3歳の重賞において1枠で勝利した馬をみると、
- クリスタルブラック(2020年京成杯)
- サトノフラッグ(2020年弥生賞)
どちらも今年の結果であり、これを見る限り1枠だから勝ち切れないということはスルーしても良い
脚質
脚質 | 成績 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
逃げ | 17-15-13-102 | 11.6% | 30.6% |
先行 | 64-65-55-318 | 12.7% | 36.7% |
差し | 47-44-51-563 | 6.7% | 20.1% |
追込 | 8-10-18-545 | 1.4% | 6.2% |
差し追込みは基本的に不利。今週も道悪の可能性が高く、直線も短いことから複勝圏内を狙うのであれば最低でも一桁番手以内でレースを進めたいところ。
差し追込になる可能性のありそうな馬
- クリスタルブラック -3pt
- サトノフラッグ -1pt
- ブラックホール -3pt
- マイラプソディ -1pt
種牡馬
馬名 | 成績 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
グラスワンダー | 2-2-4-8 | 12.5% | 50.0% |
エピファネイア | 3-1-0-5 | 33.3% | 44.4% |
ロードカナロア | 5-1-3-13 | 22.7% | 40.9% |
ダノンシャンティ | 3-3-0-9 | 20.0% | 40.0% |
絶対数は少ないもののエピファネイア産駒の数字は注目必死。先週も桜花賞を制したのはエピファネイア産駒のデアリングタクトで勢いあり。
今年の該当馬
- 該当馬なし
騎手
騎手名 | 成績 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
C.ルメール | 17-4-2-13 | 47.2% | 63.9% |
川田将雅 | 2-3-1-5 | 18.2% | 54.5% |
M.デムーロ | 4-4-5-16 | 27.6% | 44.8% |
戸崎圭太 | 9-17-12-53 | 9.9% | 41.8% |
田辺裕信 | 14-13-8-51 | 16.3% | 40.7% |
ルメール騎手の勝率が異常。複勝率ももちろんすごいが、頭数立ての多い競馬で勝率が5割近いのは通常ではありえない数字。
今年の該当馬
- サトノフラッグ(ルメール)+5pt
- ダーリントンホール(M.デムーロ)+2pt
- ウインカーネリアン(田辺裕信)+1pt
調教師(2-3歳重賞のみ)
調教師名 | 成績 | 勝率 | 複勝率 | 人気平均 |
---|---|---|---|---|
[西] 角居勝彦 | 2-0-0-4 | 33.3% | 33.3% | 4.0人気 |
[西] 池江泰寿 | 1-3-1-6 | 9.1% | 45.5% | 6.8人気 |
[西] 中竹和也 | 2-0-2-5 | 22.2% | 44.4% | 6.7人気 |
[西] 中内田充 | 1-2-0-0 | 33.3% | 100% | 3.0人気 |
[西] 矢作芳人 | 1-0-1-4 | 16.7% | 33.3% | 7.3人気 |
[東] 国枝栄 | 1-1-1-2 | 20.0% | 60.0% | 3.0人気 |
[東] 手塚貴久 | 0-2-2-2 | 0% | 66.7% | 1.8人気 |
[東] 萩原清 | 1-0-2-1 | 25.0% | 75.0% | 4.0人気 |
[東] 木村哲也 | 0-1-1-3 | 0% | 40.0% | 3.2人気 |
[西] 友道康夫 | 0-1-0-8 | 0% | 11.1% | 4.6人気 |
[東] 藤沢和雄 | 0-1-0-5 | 0% | 16.7% | 4.0人気 |
[東] 堀宣行 | 0-1-0-12 | 0% | 7.7% | 6.1人気 |
高評価にしたいのは、人気以上に馬券内の結果を出している池江・矢作・中竹厩舎、人気馬を手堅く結果に導く中内田・国枝・萩原厩舎。
角居厩舎はサートゥルナーリアのみ、手塚・木村厩舎は人気に対してむしろ結果が伴っていない、ということで数字は高いが評価はなし。
逆に人気ほど結果が出ていないのが友道・藤沢・堀といった大物厩舎。
ちなみに藤沢厩舎のこの6戦のうち4頭が出遅れており、藤沢厩舎の馬はスタートに難あり?
今年の該当馬
- コントレイル(矢作芳人)+3pt
- サトノフラッグ(国枝栄)+3pt
- キメラヴェリテ(中竹和也)+3pt
- ヴェルトライゼンデ(池江泰寿)+3pt
- サリオス(堀宣行)-1pt
- マイラプソディ(友道康夫)-1pt
- ラインベック(友道康夫)-1pt
コースデータ合計獲得ポイント
最終的にコースデータから加算された独自ポイントの結果は以下。
- ⑤サトノフラッグ +7pt
- ①コントレイル +3pt
- ⑭キメラヴェリテ +3pt
- ⑰ヴェルトライゼンデ +3pt
- ⑬ダーリントンホール +2pt
- ⑧ウインカーネリアン +1pt
- ②レクセランス ±0
- ③コルテジア ±0
- ④テンピン ±0
- ⑥ディープボンド ±0
- ⑩アメリカンシード ±0
- ⑯ガロアクリーク ±0
- ⑱ビターエンダー ±0
- ⑦サリオス -1pt
- ⑮ラインベック -1pt
- ⑫マイラプソディ -2pt
- ⑨ブラックホール -3pt
- ⑪クリスタルブラック -3pt
皐月賞(GⅠ)過去統計データ
タイム・ペース傾向(過去10年※東京開催の2011年を除く)
過去10年のタイムとペースは以下
年 | 馬場 | タイム | ペース |
2019年 | 良 | 1:58.1 | 34.8-34.7 |
2018年 | 稍 | 2:00.8 | 35.5-37.3 |
2017年 | 良 | 1:57.8 | 35.1-34.5 |
2016年 | 良 | 1:57.9 | 34.2-35.6 |
2015年 | 良 | 1:58.2 | 35.2-34.7 |
2014年 | 良 | 1:59.6 | 35.6-35.3 |
2013年 | 良 | 1:58.0 | 34.1-35.9 |
2012年 | 稍 | 2:01.3 | 35.8-38.4 |
2010年 | 稍 | 2:00.8 | 35.4-35.9 |
※ 青字スロー、赤字ハイペース
2分前後が常だった皐月賞も、近年は1分58秒を切ることも少なくない。スローになることはほとんど見られず、稍重の馬場でもむしろ各馬早めに好位置を付けたいことからペースは速くなる。今年も週末の雨で稍重くらいの馬場はありうるため、先週の桜花賞同様のハイペースが予想される。
今回メンバーはスローペースで結果を残してきている馬が多く、この時点でハイペースに順応できるとわかっている馬は大きく評価したい。
ハイペースでも結果を残している先行馬
- サトノフラッグ +3pt
- サリオス +3pt
ローテーション
レース名 | 頭数 | 成績 |
弥生賞 | 7頭 | 1-4-2 |
スプリングS | 5頭 | 2-1-2 |
若葉S | 4頭 | 0-3-1 |
共同通信杯 | 5頭 | 4-0-1 |
京成杯 |
2頭 | 0-0-2 |
毎日杯 | 1頭 | 1-0-0 |
きさらぎ賞 | 1頭 | 0-0-1 |
アーリントンC | 1頭 | 0-1-0 |
ホープフルS | 1頭 | 1-0-0 |
去年は弥生賞組の馬券内はない上、弥生賞組からの勝ち馬は2010年のヴィクトワールピサ以来なく、昔の弥生賞組が鉄板という傾向は薄れてきている。しかしそれでも弥生賞で5人気以内&5着以内であれば複勝率の数字は高い +4pt、3着以内だけなら +2pt、逆に1人気で1着であれば +6pt
弥生賞組の該当馬
- サトノフラッグ(弥生賞1着・2人気)+4pt
- ブラックホール(弥生賞4着・4人気)+4pt
また、スプリングステークス組も一時期ほどの勢いはない。複勝圏内27頭のうちスプリングS組は5頭のみであることから過度な期待は禁物。条件としてはスプリングSで5人気以内&5着以内で +3pt、5着以内だけなら +1pt
スプリングS組の該当馬
- ガロアクリーク(スプリングS1着・6番人気)+1pt
- ヴェルトライゼンデ(スプリングS2着・1番人気)+3pt
警戒が必要なのは若葉ステークス組。去年もヴェロックスが2着に入っており、若葉ステークスを1番人気で連対していれば可能性は十分 +3pt
若葉S組の該当馬
- 該当馬なし
毎日杯組は1頭だが、3年前に穴をあけたアルアインで皐月賞をレコード勝利。毎日杯で3番手以内につけて勝利しているなら注意必要 +3pt
毎日杯組の該当馬
- 該当馬なし
ここからは直行組と呼ばれるローテンション組。
頭数こそスプリングSと同じ5頭だが圧倒的に勝ち馬が多いのが共同通信杯組。一昔前は共同通信杯からの直行組は間が空きすぎている点や、有力馬がこぞって弥生賞を経由する傾向であったことから共同通信杯組は軽視されていたが、近年は調教の質も上がっており中8週は疲れを残さない理想とも言える間隔になりつつある。ただ、当然ながら鉄砲が苦手な馬もいるため見極めは必要。 2人気以内1着で +3pt、1着以内だけなら +2pt、1人気で2着でも +2pt
共同通信杯組の該当馬
- ダーリントンホール(共同通信杯組1着・3番人気)+3pt
きさらぎ賞組は、2016年に皐月賞で1人気に支持されたサトノダイヤモンドが3着に沈んでいる1頭のみだが、この時は直線で接触不利を受けたもので、1人気&1着であればまだ可能性はある +2pt
きさらぎ賞組の該当馬
- 該当馬なし
京成杯組は経由する馬が例年あまりレベルが高くないため、1人気&1着が絶対条件 +1pt
京成杯組の該当馬
- 該当馬なし
最後にホープフルS組。ここはGⅠとしてまだ3年しかたっていないため去年のサートゥルナーリアはむしろ高い確率と言えそう。また朝日杯FS組が過去10年一頭もいないが、このサートゥルナーリアの例を考えると一概にGⅠからの直行は軽視できなくなり、勝ち方によっては大きく評価したい。単勝オッズ2倍以下で1着、または0.5秒差以上をつけて1着で +3pt
ホープフルS組・朝日杯FS組の該当馬
- サリオス(朝日杯FS1着・2.0倍・0.4秒差)+3pt
人気
1人気 | 5頭 | 3-1-1 |
2人気 | 4頭 | 1-3-0 |
3人気 | 5頭 | 1-1-3 |
4人気 | 4頭 | 1-2-1 |
5人気 | 0頭 | - |
6人気 | 1頭 | 0-1-0 |
7人気 | 1頭 | 1-0-0 |
8人気 | 3頭 | 1-0-2 |
9人気 | 2頭 | 1-1-0 |
10人気以下 | 2頭 | 0-0-3 |
勝ち馬・連対ともに、9人気以内まで結果を残しており、成長発展の時期なだけにここまでの成績だけで決め打ちするのは早計という現れ。
しかしながら、10人気以下だと最高は3着で、そこまでの成績である程度の取り捨てができるのも事実。
今年の該当馬
- 10人気以下 -3pt
騎手
C・ルメール | 2回 | 1-0-1 |
岩田康誠 | 2回 | 1-0-1 |
内田博幸 | 2回 | 1-0-1 |
戸崎圭太 | 2回 | 1-0-1 |
蛯名正義 | 2回 | 2-0-0 |
福永祐一 | 3回 | 0-3-0 |
川田将雅 | 3回 | 0-3-0 |
M・デムーロ | 3回 | 2-1-0 |
特筆するとすればデムーロ騎手の2勝2着1回。人気は1人気、3人気、4人気とある程度の人気はしているものの、人気以上に着実に結果を残している。5人気以上なら警戒したい +1pt
今年の該当馬
- ダーリントンホール(M・デムーロ)+1pt
生産
ノーザンファーム | 12頭 | 3-6-3 |
社台ファーム | 3頭 | 2-0-1 |
社台C白老ファーム |
1頭 | 1-0-0 |
いつものことながら社台系の独壇場。連対馬18頭中12頭が社台系の馬であり割合としては実に66.6%。ただ近年はノーザンFが一方的で、社台F・白老Fは2014年以降馬券内はないことから評価するならノーザンFのみ +3pt
今年の該当馬
- ②レクセランス(ノーザンF)+3pt
- ⑤サトノフラッグ(ノーザンF)+3pt
- ⑦サリオス(ノーザンF)+3pt
- ⑫マイラプソディ(ノーザンF)+3pt
- ⑮ラインベック(ノーザンF)+3pt
- ⑰ヴェルトライゼンデ(ノーザンF)+3pt
枠
1 | 0頭 | 0-1-1 |
2 | 4頭 | 2-1-1 |
3 | 2頭 | 0-1-1 |
4 | 5頭 | 2-2-1 |
5 | 3頭 | 0-1-2 |
6 | 5頭 | 2-0-3 |
7 | 4頭 | 2-2-0 |
8 | 4頭 | 1-2-1 |
1枠で絡んで馬がいない。本来ならここで評価を下げたいところだが、コースデータでも話した通り今年はすでに3歳重賞で1枠勝利が2勝。このデータから1枠0頭のマイナスデータは相殺したい。
面白いデータとしては4枠。この5頭はすべて7番枠であり、今年も有力馬が7番枠に入っており妙味は十分。
脚質
逃げ | 1頭 | 0-0-1 |
先行 | 13頭 | 3-4-6 |
差し | 5頭 | 2-1-2 |
追込 | 8頭 | 4-4-0 |
近年の皐月賞ではスローペースになりづらいことから逃げ切りができないという数字が表れている。
また、中半端な差しは返って結果が出にくく、好位先行か差し脚一発の構図。脚がハマっていれば枠は関係ないので純粋に何番手につきそうか見極めたい。先団狙えて上りの良い馬 +3pt、末脚が光る追込馬 +3pt
今年の該当馬
- ①コントレイル +3pt
- ②レクセランス +3pt
- ⑤サトノフラッグ +3pt
- ⑦サリオス +3pt
- ⑬ダーリントンホール +3pt
- ⑯ガロアクリーク +3pt
- ⑰ヴェルトライゼンデ +3pt
- ⑱ビターエンダー +3pt
過去統計データ合計獲得ポイント
最終的に過去10年統計データから加算された独自ポイントの結果は以下。
- ⑤サトノフラッグ +13pt
- ⑦サリオス +12pt
- ⑰ヴェルトライゼンデ +9pt
- ⑬ダーリントンホール +7pt
- ②レクセランス +6pt
- ⑯ガロアクリーク +4pt
- ⑨ブラックホール +4pt
- ⑫マイラプソディ +3pt
- ⑮ラインベック +3pt
- ①コントレイル +3pt
- ⑱ビターエンダー +3pt
今回の獲得総ポイント
全ての加算ポイントを合計すると…
合計ポイント | |
⑤サトノフラッグ | +20pt |
⑰ヴェルトライゼンデ | +12pt |
⑦サリオス | +11pt |
⑬ダーリントンホール | +9pt |
①コントレイル | +6pt |
②レクセランス | +6pt |
⑯ガロアクリーク | +4pt |
⑭キメラヴェリテ | +3pt |
⑱ビターエンダー | +3pt |
⑮ラインベック | +2pt |
⑧ウインカーネリアン | +1pt |
⑫マイラプソディ | +1pt |
⑨ブラックホール | +1pt |
③コルテジア | ±0 |
④テンピン | ±0 |
⑥ディープボンド | ±0 |
⑩アメリカンシード | ±0 |
⑪クリスタルブラック | -3pt |
これに、10番気以下の馬は -3pt されるわけですが、ポイント上位馬に人気薄になりそうな馬はいませんので、高ポイントの馬はこの並びのままになりそうです。
というわけで⑤サトノフラッグが抜けていますね。現在5番人気の⑰ヴェルトライゼンデが2番目に高いポイントなのも注目。
以上、皐月賞(GⅠ)のデータ考察でした。
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