この記事は「第51回 高松宮記念(GⅠ)」の予想記事です。
どうもキラです。
高松宮記念(GⅠ) コースデータ
中京・芝1200m
コースの特徴
- スタート位置は向こう正面途中なので、最初のコーナーまで距離があるためスタート時の枠的な有利不利はない
- ただ、中京は3コーナーがスパイラルカーブになっていることからコーナー時に外側にいる馬が圧倒的有利になりやすく、短距離戦は特に外枠が外側に行きやすいため外枠有利になることも
- 最終直線は阪神以上中山以下の急勾配があるため、改修後は日本屈指の坂コースと言える⇒差し・追込有利
- しかしながら、中京は中山に並ぶ特殊さであり、コース形態を裏切って逃げ・先行が良く決まる
高松宮記念(GⅠ) 馬場情報
今開催は野芝に洋芝(イタリアンライグラス)をオーバーシードした状態で施行
使用コース:Bコース
馬場状態:???
第2回中京 前4日 Aコース、後2日 Bコース
(※第1回中京競馬終了後、コース内柵沿いの傷みが生じた箇所を中心に蹄跡補修作業を実施。その後洋芝の追加播種および肥料の散布を行い、約2週間保温効果のあるシートを敷設し養生。)
クッション値 | 含水率(G前-4C) | |
---|---|---|
2月5日朝 | 9.6 | 15.9-12.9% |
2月6日朝 | 9.9 | 14.5-14.0% |
2月7日朝 | 10.0 | 13.8-13.4% |
第1回開催終了 | ||
3月12日朝 | 9.9 | 12.9-12.5% |
3月13日朝 | 6.9 | 20.7-17.5% |
3月14日朝 | 8.2 | 17.0-14.6% |
3月19日朝 | 10.5 | 14.5-12.0% |
3月20日朝 | 10.4 | 13.2-12.0% |
3月21日朝 | 9.0 | 12.1-13.5% |
3月26日朝 | 9.6 | 14.0-12.9% |
3月27日朝 | 10.2 | 13.9-13.4% |
3月28日朝 |
⇩3/6から3/7に芝の生育管理のため散水を実施
⇩3/8に5.5ミリメートルの雨あり
⇩3/9に殺菌剤を散布
⇩3/10に芝の生育管理のため散水を実施
⇩3/12に25.5ミリメートルの雨あり
⇩3/13に18.5ミリメートルの雨あり
⇩3/20に2.0ミリメートルの雨あり
⇩3/21に21.0ミリメートルの雨あり
⇩3/22に0.5ミリメートルの雨あり
⇩3/23に芝刈りを実施
⇩3/24に芝の生育管理のため散水を実施
⇩3/25に1.0ミリメートルの雨あり
野芝 | 洋芝 | |
---|---|---|
芝丈 | 6から8 | 12から16 |
高松宮記念(GⅠ) 最終結論
今年の高松宮記念は、2014年の再来になると踏んでいます。あの年は不良馬場ながら相当なハイペースでした。スタートして7頭くらいが手綱を動かし先行を狙いにいっていましたから、前傾ラップになるのも当然です。
レースとしては、逃げた⑯エーシントップがそのハイペースの流れにうまく乗り、直線に入っても最内を走ってできるだけロスのない進路取り。そのすぐ後ろにつけていた①マジンプロスパーと⑤コパノリチャードもインコースの進路で次点、一方、位置的には同じく2・3番手でしたが、外目を走っていたのが⑭レディオブオペラ。
しかし直線に入ると、このハイペースで完全にガス欠を起こした①マジンプロスパーと⑭レディオブオペラは早々に後退。そして⑤コパノリチャードが一頭だけ違う脚色を見せ⑯エーシントップを差して突き抜けました。
最内で逃げていた⑯エーシントップはそれでも思いのほか粘り、馬券内に残るかと思われましたが、1人気⑨ストレイトガールと、後方で完全に脚を溜め馬場のキレイな大外を通ってものすごい勢いで追い込んできた⑰スノードラゴンに惜しくも差されフィニッシュ。
ここからわかることはやはり、どんなにハイペースであっても先行有利だということです。事実、⑯エーシントップがあわや逃げ残るかという感じでしたが、この時の⑯エーシントップは15人気。その人気からみても展開の利があったのは明らかです。
ではなぜ、このハイペースの中同じ位置で残れる馬とズルズル後退した馬がいたのか?
これは単純に、スタミナの差と言えます。後退していった①マジンプロスパーと⑭レディオブオペラは、生粋のスプリンターでした。2頭とも芝1400mまでの実績はあっても、芝マイル以上での実績はありません。
一方、逃げ粘った⑯エーシントップはマイル重賞のシンザン記念、NZTを勝ってますし、勝った⑤コパノリチャードもマイル重賞アーリントンカップを勝ってます。
つまり、あのハイペースで前残りするには、マイル以上での実績は必要不可欠だということです。
明日雨予報である高松宮記念を、このレースに置き換えてみたいと思います。
今回もとにかく先団にとりつきたい馬が出そろい、しかも馬場は渋ることが想定。タフな馬場の中でもハイペースになる事は必至です。
まず④モズスーパーフレアが逃げ、直後に⑯レシステンシアがマークする形。その後ろに3番手⑮マスターズディオサがとりつきます。
そしてその後ろに⑥ダノンファンタジー、⑩ラウダシオン、⑫セイウンコウセイが4~6番手を確保。
本当であればもっと前に行きたいであろう⑭ダノンスマッシュはおそらくこの次あたり7~8番手くらいで、香港の時と同じくらいの位置になり、③ライトオンキューなどと同じくらいの位置取りになりそうです。
と、ここで2014年のレースに置き換えていきます。
まず、逃げ馬から。今年は逃げ馬が④モズスーパーフレアでありますが、位置的には⑯レシステンシアもほぼ同じ位置にいると思われ、この2頭が逃げ、という見方になると思います。
となるとまず、十中八九、直線に入ってすぐ④モズスーパーフレアは後退します。
これは、先ほども話した通り、この馬場のこのハイペースで前残りするには、スタミナが必要だという点。④モズスーパーフレアはこれまでマイル以上での実績はありません。しかもこの馬、去年高松宮記念を逃げ勝っていますが、あれは高松宮記念には珍しく平均ペースでした。つまり前傾ラップではなかったため逃げ切れた、ということになります。となれば、このペースで④モズスーパーフレアが残れることはまずあり得ません。
一方、⑯レシステンシアは、マイル重賞勝ち馬。重賞というか阪神JFを勝っているGⅠ馬ですから、スタミナ的には何の問題もありません。しかも、この馬はペースが速ければ速いほど伸び伸び逃げれるという珍しいタイプですから、今回の展開はまさにうってつけ。直線に入ってもズルズル後退することはまずないです。2014年のエーシントップに当てはめるのであればこの馬だと思われます。
では次に、2014年の勝ち馬⑤コパノリチャードになりうる馬はどの馬なのか。それは3番手につけているであろう⑮マスターズディオサ、そしてその後ろに位置しているであろう⑥ダノンファンタジー、⑩ラウダシオン。そして中団より少し前に位置していそうな⑭ダノンスマッシュあたりまでありえそうです。
つまり、今年の高松宮記念は⑯レシステンシア VS ⑮マスターズディオサ、⑥ダノンファンタジー、⑩ラウダシオン、⑭ダノンスマッシュという構図が想像できるわけです。
2014年では⑰スノードラゴンと⑨ストレイトガールが追い込んできて2・3着を確保していますが、あれはあくまでも先行・中団にマイル以上の実績があって脚を伸ばせる馬がいなかったため、必然的に真ん中からの刺客はなく、追い込み勢が連対した、という結果。今年は、好位・中団から脚を伸ばしつつ、マイルもこなせる有力馬がゴロゴロいますので、後方勢が馬券内に割って入ることはないです。⑨インディチャンプ、⑰サウンドキアラあたりも、「良くて掲示板まで」かと思います。
この時点で絞り込みは5頭までできました。あとは、最後どう決着がつくか、です。
直線で先頭を走る⑯レシステンシアに対し、⑮マスターズディオサ、⑥ダノンファンタジー、⑩ラウダシオン、⑭ダノンスマッシュが襲い掛かるという構図と言いましたが、当然⑯レシステンシアがこの内の3頭以上に差され、3着以内にも入れない、ということも考えられます。
ここでひとつ目安になるのは⑮マスターズディオサです。2014年で言えば勝った⑤コパノリチャードの位置に一番近そうなのが⑮マスターズディオサなわけですが、この⑮マスターズディオサの適性距離が問題です。
たしかに、このタフな展開を打破するには、マイル以上の実績が必要と言いました。しかし、それは1200mで好走できそうな馬がマイル以上の実績もある場合の話です。⑮マスターズディオサはたしかに前走阪神カップ2着でしたので1400mまでは好走できます。しかし1200mはどうでしょうか?去年秋も2000mの紫苑ステークスを勝っており、血統的にも父系はサンデー系のキズナ産駒。短い距離が対応できたとて、下はよくて1400mまでな気がします。これはGⅠ。100%のパフォーマンスじゃなく結果が残せるほどメンバー構成は甘くありません。⑯レシステンシアに追いつくことはおろか、後続の⑥ダノンファンタジー、⑩ラウダシオン、⑭ダノンスマッシュに差されるのが関の山ではないかと思います。
となれば、残るのは⑯レシステンシア、⑥ダノンファンタジー、⑩ラウダシオン、⑭ダノンスマッシュの4頭となります。
ここでいよいよ最終考察に入ります。長くなってすいません。今回はブログ内で予想全貌すべてを語りますので、気になる方はぜひ最後までお読みください。
ハイペースで逃げる⑯レシステンシアにとって距離短縮はそこまでの影響は出ません。考えるべきは、うしろの3頭の伸び脚がどう違うかです。
まずは⑥ダノンファンタジー。距離はマイルまでで、平均ペース以上で先行したレースを見てみます。
距離 | 馬場 | レース | 着順 | タイム | 着差 | ラップ (ペース) |
上がり |
---|---|---|---|---|---|---|---|
芝1400 | 良 | 阪神カップ(GⅡ) | 1着 | 1:19.7 | 0.3 | 34.0 - 34.3 (平均) |
34.1 (2位) |
芝1600 | 良 | ヴィクトリア(GⅠ) | 5着 | 1:31.5 | 0.9 | 34.2 - 33.9 (平均) |
33.5 |
芝1600 | 良 | 阪神牝馬S(GⅡ) | 5着 | 1:33.3 | 0.4 | 34.5 - 34.5 (平均) |
34.3 (2位) |
芝1600 | 良 | 阪神JF(GⅠ) | 1着 | 1:34.1 | 0.1 | 34.8 - 35.0 (平均) |
34.0 (2位) |
実のところ、まだこの距離内で先行したときにハイペースになったことはありません。ただ、その中でも限りなく前傾ラップに近いのが去年の阪神カップ。まずそこできっちりと勝っているのが好材料と言えます。また、末脚勝負となる東京以外の3走全てでメンバー中上がり2位がでているのも◎。しかも中京と同じく急坂の阪神です。東京と中京は同じ左回りであってもタフさと適正脚質が真逆なので、むしろ阪神適性の方が参考になります。またこの条件下でGⅠ勝利もあります。というか、全体的にどのレースも時計が優秀です。
次に⑩ラウダシオン。同じく距離はマイルまでで、平均ペース以上で先行したレースを見てみます。
距離 | 馬場 | レース | 着順 | タイム | 着差 | ラップ(ペース) | 上がり |
---|---|---|---|---|---|---|---|
芝1200 | 良 | シルクロード(GⅢ) | 3着 | 1:08.5 | 0.2 | 33.7 - 34.6 (前傾) |
34.2 |
芝1600 | 良 | 富士S(GⅡ) | 2着 | 1:33.6 | 0.2 | 33.8 - 36.0 (前傾) |
35.2 (3位) |
芝1600 | 良 | NHKマイル(GⅠ) | 1着 | 1:32.5 | 0.2 | 34.1 - 34.5 (平均) |
34.4 |
芝1400 | 重 | ファルコンS(GⅢ) | 2着 | 1:21.5 | 0.2 | 33.8 - 35.8 (前傾) |
35.2 |
芝1400 | 不 | もみじS(OP) | 1着 | 1:24.1 | 0.2 | 35.6 - 36.3 (平均) |
35.5 (1位) |
芝1200 | 良 | 2歳新馬 | 1着 | 1:10.7 | 0.2 | 34.8 - 35.9 (前傾) |
35.7 (2位) |
上がりはさほど出ていませんが、まず複勝圏内を外したことがありません。そして⑥ダノンファンタジー同様GⅠ勝利もあります。ただ、時計がどれも比較的平凡。また、ハイペースと平均ペースで振り分けると若干平均ペースの方が成績は良く、前傾だと先頭の馬を捕まえきれない可能性が高く、今回も⑯レシステンシアに届くのかちょっと不安な点ではあります。
最後に⑭ダノンスマッシュ。OP以上で距離はマイルまで、平均ペース以上で先行したレースを見てみます。
距離 | 馬場 | レース | 着順 | タイム | 着差 | ラップ(ペース) | 上がり |
---|---|---|---|---|---|---|---|
芝1200 | 良 | 香港スプリン(GⅠ) | 1着 | 1:08.4 | 0.1 | (前傾) | |
芝1200 | 良 | スプリンター(GⅠ) | 2着 | 1:08.6 | 0.3 | 32.8 - 35.5 (前傾) |
35.0 |
芝1200 | 良 | セントウルS(GⅡ) | 1着 | 1:07.9 | 0.2 | 33.0 - 34.9 (前傾) |
34.1 |
芝1600 | 稍 | 安田記念(GⅠ) | 8着 | 1:32.4 | 0.8 | 34.2 - 34.3 (平均) |
35.1 |
芝1200 | 重 | 高松宮記念(GⅠ) | 10着 | 1:09.7 | 1.0 | 34.2 - 34.5 (平均) |
34.7 |
芝1200 | 良 | オーシャンS(GⅢ) | 1着 | 1:07.4 | 0.2 | 33.1 - 34.3 (前傾) |
34.0 (1位) |
芝1200 | 良 | スプリンター(GⅠ) | 3着 | 1:07.2 | 0.1 | 32.8 - 34.3 (前傾) |
33.7 |
芝1200 | 稍 | キーンランド(GⅢ) | 1着 | 1:09.2 | 0.1 | 33.2 - 36.0 (前傾) |
35.3 |
芝1200 | 良 | 高松宮記念(GⅠ) | 4着 | 1:07.5 | 0.2 | 33.2 - 34.1 (前傾) |
34.0 |
芝1200 | 良 | シルクロード(GⅢ) | 1着 | 1:08.3 | 0.2 | 33.3 - 35.0 (前傾) |
34.2 (3位) |
芝1200 | 良 | 京阪杯(GⅢ) | 1着 | 1:08.0 | 0.3 | 34.1 - 33.9 (平均) |
33.6 |
芝1200 | 稍 | キーンランド(GⅢ) | 2着 | 1:09.8 | 0.4 | 33.7 - 35.7 (前傾) |
35.9 |
芝1600 | 良 | NHKマイル(GⅠ) | 7着 | 1:33.2 | 0.4 | 34.4 - 34.8 (平均) |
35.2 |
芝1600 | 良 | アーリントン(GⅢ) | 5着 | 1:33.8 | 0.4 | 34.5 - 34.7 (平均) |
34.9 |
なんとこれだけ戦歴がありながら、ハイペースになったレース9戦してすべて掲示板内。2019年の高松宮記念を除けばすべてが馬券内です。逆に、平均ペースでは安田記念、高松宮記念、NHKマイルとGⅠすべて着外に沈んでいます。ダノンスマッシュがGⅠで勝ち切れなかった原因はこのペースにあったかもしれません。ただ、上り上位の回数も少ないので、直線に入っても⑥ダノンファンタジー、⑩ラウダシオンと距離があるようだと、⑯レシステンシアではなくこの2頭を差せるのか、が焦点になってしまうかもしれません。
これを踏まえて考えると、⑯レシステンシアを差す可能性が一番高そうなのは「⑥ダノンファンタジー」ということになります。上がりも出せて時計も優秀。短距離での前傾ラップのデータがないものの、展開がハマったときの強さはこの3頭の中では一番ではないかと思います。
優劣順位で行くと、⑥ダノンファンタジー>⑯レシステンシア>⑭ダノンスマッシュ>⑩ラウダシオンと言った感じでしょうか。⑯レシステンシアがそのまま逃げ切る可能性も十分あるのですが、個人的には⑥ダノンファンタジーが差すシーンを観たい、という想いが強く今回はこの最終結論で行きます。
◎ ⑥ダノンファンタジー
○ ⑯レシステンシア
▲ ⑭ダノンスマッシュ
△ ⑩ラウダシオン
ちなみに鞍上に関してですが、⑥ダノンファンタジーの騎手藤岡佑介騎手に関しては何の不安もありません。そもそも阪神カップで最高の騎乗をしたのは藤岡佑介騎手ですし、⑥ダノンファンタジーにとっても一番のタッグだと思ってます。ケイアイノーテック以来のGⅠ勝利を期待したいと思います。
馬券買い目
馬券形式 | 買い目 | ベット荷重 |
馬単 | ⑥-⑯ | ★★★★★ |
⑯-⑥ | ★★★★ | |
⑥-⑭ | ★★★ | |
⑯-⑭ | ★★ | |
⑥⑯-⑩ | ★ | |
馬連 | ⑥-⑯ | ★★★★★ |
⑯-⑩⑭ | ★★★ | |
⑥⑩⑭BOX | ★★ | |
3連単 | ⑥⑯-⑥⑯-⑩⑭ | ★ |
3連複 | ⑥⑩⑭⑯BOX | ★ |