第27回 テレビ東京杯青葉賞(GⅡ)【レース回顧】

この記事は「第27回 テレビ東京杯青葉賞(GⅡ)のレース回顧記事です。


 

どうもキラです。

本日おこなわれた第27回 テレビ東京杯青葉賞(GⅡ)のレースを振り返っていきます。

レース回顧

ペース

スローペースになると予測された今回、1000m通過は1:00.4で、数字で言えばギリギリスローペースではありますが、正直なところ平均ペースにも近い感じ。つまり、これによって、先行有利という流れは減り、当初の予定より差し有利の傾向になったと言えます。

 

注目ポイント

ポイント1 L.ヒューイットソン騎手の好判断

スタート直後、③オーソリティは出脚もわりとよく、途中までハナに立つ格好になっていましたが、すぐさま鞍上のL.ヒューイットソン騎手は外をチラチラと確認。思ったよりも5枠以降の馬が押し上げてきたのを見て、無理に前に行こうとはせず、内で抑える形に。結果的にこれが好判断となりました。

位置的には6、7番手で、スタートの位置から考えるとわりと下げたなと思いましたが、開幕3日目ということでまだ内は荒れていないのでロスなくインを走ったことでかなり温存。芙蓉ステークスでは上り33.8秒の脚を使ったこともあるので、溜めれば速い上りも出るとみて末脚勝負にでたものと思われます。

問題は直線に入ってからどうやって抜け出すかでした。実際に、最終コーナー回って直線に入ると、前には④ブルーミングスカイ、⑭サーストンカイドー、⑱コンドゥクシオンが壁となり、外に出さないといけない状況。結果的に⑦ヴァルコスの外まで持ち出して追い出しにかかった訳ですが、ここだけはちょっと危なかったですね。かなり速いスピードで外へもっていったので、馬に踏ん張りがきかなかったり、すご後ろに他馬がいたら斜行にもなりかねないですが、そこはL.ヒューイットソン騎手、さすがに上手いです。

あとはジリッジリッと伸びて他馬を交わすとそのまま。加速度こそ速いわけではないですが、堅実に詰め寄り、しっかりと差し切るあたりは馬の能力の高さも見え、貫禄ありましたね。

ポイント2 ヴァルコスの2400m適性

実は今日のレース、一番強さを見せたのは⑦ヴァルコスです。スタート直後、いきっぷりが悪く、手綱をしごいても前に行こうとしなかったヴァルコスは序盤結局12番手の位置に。折り合いを重視して、馬が気持ちよく走れることを最優先にした三浦騎手の騎乗と言えます。

というのも、第2コーナーまで12番手は変わらずでしたが、1000mを通過したあたりから3コーナーに入るまでに一気に5番手まで押し上げてたのです。これは、無理に前に行かせずに折り合いをつけたことで、馬自身の気持ちが入り、それから追い出したということになります。ペースで言うとあまり良い持って行き方ではないですが、結果的にはそれでも①フィリオアレグロを差しての2着。上がり3Fでは3番目の速さではありますが、1400m近くずっと加速しながら走っていたことを考えると、その伸び足の長さは相当なものです。スタート後にもっとすんなり位置取りができるようになれば、もっといい結果が生まれると思われます。

ポイント3 連戦の疲れあり

フライライクバードは、2400mを連勝していたことで人気になっていましたが、2400mを3戦というのはやはり1800mや2000mを使っている馬に比べて疲労がたまりやすくなるのも当然。本来なら先行集団からでも最後に脚を伸ばして来れる馬にもかかわらず、まったく伸びなかったのをみると、そのあたりの疲労は隠しきれなかったと言わざるを得ません。実際にこの3戦体重も減り続けており、成長期であるこの時期は、体を絞っても馬体が大きくなることで馬体重も増えがちなはずなのですが、ここで下がり続けていたのを見ると、その影響はかなりありそうです。今回は能力負けではないですので、一度で直して再度秋で勝負してほしいですね。

総括

トライアルレースという事で、1着オーソリティと2着ヴァルコスがダービーへの優先出走権を得たわけですが、今日のレースがダービーでそのまま反映されるかというとそうではないと思われます。

まず、青葉賞からはダービー馬が出たことがないというほど、青葉賞とダービーの相性は良くないわけですが、それをなしにしても、まずオーソリティのダービーで好走する可能性はあまりないと思っています。今日のレースの感じは末脚を一番生かした走りでした。しかしそれでも勝ち方としては圧倒できるものではなかったです。その上、開催3日目の今回と、ダービーが行われる12日目では、馬場は明らかに変わります。青葉賞とダービーの相性がよくないのはまずこれは大きいわけですが、時計がかかるようになっているダービーの馬場でオーソリティの末脚がどこまで太刀打ちできるのか、というのを考えると少々疑問です。

一方、ヴァルコスの今日の走りは逆に、時計がかかるダービー時に披露できればかなりの好勝負になる走りだと言えます。今日の青葉賞のラップタイムですが、1000mを超えてからは、12.5-12.2-11.7-11.6-11.6-11.5-11.5となっており、ヴァルコスはこの12.5-12.2の間にペースを上げて押し上げていました。それを考えると、1000m通過以降はずっと11秒台で走っていた可能性が高いのです。その上で上がり3Fはメンバー中3位。これはかなり面白い数字と言えますし、これがもしダービーで好位からの競馬ができるとなると、かなり勝負になるんじゃないかと思います。ダービーではコントレイルが圧倒的1番人気になると思いますが、それに対抗する1番手になる可能性も十分あり得ます。今から楽しみですね。

 

以上、青葉賞のレース回顧でした。

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